(書きかけ)山陰の板ワカメの歴史に関して

1.なぜ、全地域で板ワカメが作られていないのか?

山陰地方(鳥取県・島根県)で板ワカメが作られているのは、島根県では出雲市・旧八束町 鳥取県では 御来屋と淀江町のみ。
隠岐の島や鳥取市では板ワカメは作られず、しぼりわかめが作られる。

2.そもそも板ワカメとは?
●板ワカメ-水揚げされたワカメを「水洗い」したのち、岩場や筵に広げ、乾燥させる。
用途→完成品は手を加えず、そのままご飯にかけて食べる
●絞りワカメ-水揚げされたワカメをそのまま乾燥させる。
用途→水戻ししてみそ汁の具などとして使う。
●鳴門わかめ等の乾燥ワカメ-湯通ししてから乾燥させる
用途→水戻ししてみそ汁の具などとして使う。

3.2012年5月11日 鷲見夏代さんに聞いた話
・富長には湧き水が出る場所があった。

御来屋海岸で採ったワカメを水洗いして、すだれ等の上で干して自宅に持って帰った

昔はお蚕産の育てる板の上に干した。→今の干す枠の原型
※岩の上で干すと岩にくっつくがん

結論(仮説)1.板ワカメに必要なのは真水。明治以前(水道が発達する前の時代)にワカメがとれる海あり、かつ、近くに真水がある(川・湧き水)環境でないと板ワカメができない。
また、そもそも、わかめは安い海藻。天草など高級な海藻がとれた地域であればわざわざわかめを干して保管する必要が無い。

御来屋では鷲見律子が最初に板わかめの製造を始めた。
昭和に入り大正農具(株)がシイタケの乾燥器を発売。それを板わかめの乾燥に転用し、現在の形に至る。

御来屋ではタンスサイズの乾燥機はつかわれる。
島根県では乾燥部屋で乾燥される。
いずれも、ヒーターで高温の空気を流して乾燥させる。

歴史
古事記・後醍醐天皇 近代 は天日乾燥(図書館の資料)
昭和から ヒーターで乾燥(鷲見さんと青木さんからの聞き取り)

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